財産的価値のある特許権はライセンスをすることもできます。
しかし、有体物と違ってその財産的価値を具体的な金銭として評価することが難しいことから問題が生じてきます。

不利な契約を結ばないように、交渉時に注意すべきことを学びましょう。

 

 

チーたん
特許権をライセンスしたり、逆にライセンスを受けたりするときに注意しなければいけないことを教えて

ふっくん
まず、”相手を知る”ことが大事です。
相手先企業の財務状況や特許原簿の調査、知的財産の実施状況の調査は事前に済ませておきましょう。

ふっくん
その調査を通じて、「相手と競争関係にないか」

「相手の知的財産権が有効か(無効だったらライセンス料を払ってライセンスする必要はない)」

「他社に専用実施権が設定されていないか(設定されている場合、その他社から侵害警告を受ける可能性がある)」

等を調べましょう。

チーたん
専用実施権を設定しているのに通常実施権の許諾をしてくる会社があるの?

ふっくん
勘違いでそうしてしまう可能性もないとはいえませんよね。だから、事前調査は必要です。

チーたん
調査調査・・・。特許って調査ばっかり!!

ふっくん
リスクマネジメントの面が強いですからね。病気になってから慌てるよりも病気になる前に予防したほうが被害は少ないですよ
ふっくん
さて、調査が終わったらライセンスの料金を検討しましょう。
固定金(Lump-sum Payment)方式(さらには一括か複数に分けて支払うのか)、売上に応じて支払額が変動するロイヤリティ(Running Royalty)方式があります。
ふっくん
ロイヤリティ方式は、一代売ったらいくら支払うといったユニットロイヤリティ方式と、一定割合で支払うやり方があります。

また、アドバンス(事前に支払う)やミニマム(最低限の支払い保証)などもあります

チーたん
一度に言われてもよくわかんないよっ

ふっくん
料金については契約で自由に決められますので、よく話し合って決めてください。

ふっくん
一方だけに有利で他方に不利な契約を結ばないように気をつけてくださいね。
議論は力関係によっても駆け引きのうまさによっても変わってくるので何とも言えませんが、誠実に信頼関係を築く方が、結果的には長く関係を結べて良いと思いますよ。

ふっくん
交渉をする人には法的知識も経営知識も技術の知識も必要なのですが、一人で全ての知識を持っている人はなかなかいないと思いますので、複数の人でチームを組んで交渉に挑むといいでしょう。

チーたん
頼りないけどあいぴーとぼくとで交渉してくるよ。ふっくんが来てくれたら100人力なんだけどな~

ふっくん
専門家がいたほうが話がスムーズに進みますよね。協力しますよ。

チーたん
やった!

チーたん
交渉なんて怖いからドキドキしちゃうよ。
ぼくのママだったら交渉得意なんだけどな。家電屋さんで交渉して大幅に値切ったことがあるんだよ!

事前に他店の価格とかをきっちり調べて、時期と相手を見計らって交渉していたよ。

Y電機ではダメだったけどJ電器で交渉が成功して、家電の大量一括購入で数十万円浮かせたよ!


ふっくん
チーたんのお母さんは交渉の基本を抑えていますね(笑)